日々の活動

まちづくりサロン

第十七回目

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2月4日は、犬塚恵介さんより東日本大震災の復興ボランティアの話から始まりました。 東北で大地震があった2011年3月11日から、自分の抱えている毎日の生活での閉塞的な状況を打破したいという思いが募り、そんな中で「復興の狼煙プロジェクト」に感銘を受け、震災復興ボランティア参加を決意。そして昨年、それまで数年勤めた設計事務所を辞し、9月~12月まで建築家のボランティアによる復興支援活動組織「アーキエイド」に参加されました。 今回のサロンにおいて、地元岡崎で受け止められている東北の復興のイメージがあまりにも現実とはかけ離れ、そのギャップの大きさゆえに、活動を通して見聞きしたありのままの状況を伝えたいと言う思いで、たくさんの映像資料を交え話されました。 東北に行くまでは放射能のことはそれほど深く考えてはいなかった。実際に、原発から20kmの地点まで行き、そこからさらに進む程に、荒涼とした風景からその恐ろしさを感じた。津波の被害にあった場所に立ち、動画サイトで見た映像と見比べ、如何に津波が巨大だったかを思い知った。また、アーキエイドの活動で、現地の人たちと交流を深め、ふるさとの大切さを感じた。これからは、まちづくりや建築を通して人と人とのつながりをデザインしていきたい。そして「35歳になったら独立して建築事務所を始めたい」と、強い信念を持った言葉で話を終えられました。 参加者からの「私たちにできることは何か」という質問に、「とにかく東北に行って、復興が進んでいないという現実を見てほしい」と強い口調で話されました。また、ご両親もサロンに参加され、「私たちも実際に東北を訪れ、現場に行かないと分からないということが良く分かった。息子には早く安定した暮らしをしてほしいとは願うが、もう2年間、復興活動に従事することは人生の良い経験になるだろう」と思いを言葉にされました。

3月は4日の月曜日、18時からです。