日々の活動

まちづくりサロン

第十六回目

1月15日は、西尾市から参加された杉﨑さん、織田さんの話から始まりました。
杉崎さんの家業は菜種油の製造。純国産の材料を使い昔ながらの製法で油を作り、こだわればこだわるほどお金にならないと言う。菜種の生産者が減り、現在、知多半島から渥美半島までの農家や市民活動団体と連携して菜の花栽培にも取り組む。更に本業の傍ら、子供たちに農作業や自給自足の体験をしてもらう取組をしている。災害などの際、すぐに他者の支援を求めるのではなく、生き抜く力をつけて欲しいと話す。

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農作業を中心とした様々な市民活動を西尾で行っている織田さんは、自分自身が癌になったことをきっかけに、ライフスタイルを180度転換し、それまで勤めていたデパートを退職し、今はめぐみ農場を主宰している。命が危うくなってもなかなかライフスタイルを変えられない。社会の常識にとらわれ過ぎて苦しんでいる人が大勢いる。食の大切さ、農業の大切さや楽しさを多くの人に知って欲しい。農作業の多くが高齢者によって行われ、今の日本の食を支えている。農薬は良くないけれど、使わなければ高齢者の農業は成り立たない。農薬を使わない作物を作るには若者の就労が必要だが、採算が取れない。めぐみ農場では、自然農法で誰でも好きなときに来て農作業を体験でき、東京や大阪からも農作業を手伝いに来ると話す。

参加者からは

・子どもたちが「自然てすごいんだ」と思える環境を身近なところにも残したい。
・アイヌ民族のように、自然を敬愛し「必要以上に取らない」という姿勢がこれからの産業に必要。
・本物にこだわる人たちが協力すれば、素晴らしいものができる。その過程は大変だが、結果の良さや喜びをもっと知って欲しい。
・農業の問題も林業の問題に通じるところが多い。議論することも大切だが、農地なり山なりを所有しないと、現実が見えてこない。

など、様々な意見がでました。

2月は4日の月曜日、18時からです。
建築家犬塚恵介さんの「東北の現実と課題」の話より始まります。