日々の活動

まちづくりサロン

第四十回

2015年1月16日は、ユニット・ブルージュ代表の広光美絵さんをゲストにお迎えし、3月に額田で公演する新作のミュージカルについてお話を伺いました。

 

これまで公演を行ってきて、ミュージカルという芸術と実際の社会を結びつける瞬間がないと感じてきました。その結びつきを求めて、前作から社会性のあるテーマで作品づくりをしています。3月のミュージカルに向け、昨年4月と今回、額田で取材し、自分と同じ年代の人が、ものを作りだす仕事を通していきいきと暮らしている様子に心を打たれました。今回の公演では、お金じゃない価値を知って欲しい。また、三重県出身の自分としては、都会ではない地方の地域にもミュージカルという文化を浸透させたいという思いでいます。舞台の演出では、東京で出来上がったものを持ってくるというよりは、むしろ地元の方々とコラボレーションして、衣装などにも取入れてみたいと話されました。

 

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参加者からは、ガラ紡や臥雲辰致(がうんたっち)のことを交えながら三河地域で盛んだった紡織の話。三河木綿保存会で昔の三河木綿の模様を再現した縞帳(しまちょう)を作ったり、手織りの反物から和服やジャケットを仕立てているといった話もありました。

 

また、額田は明治のころは国内で林業の先進地域で歴史もある。今なら、まだ施業のノウハウが残っているのでなんとかしたい。都市とその後背地となる中山間地域をもっと強く結びつけることが大切。岡崎と額田は比較的近い距離にあるのだから、それが可能なはず。

 

日本人は忙しくし過ぎではないかと、自分と周囲の人達の働き方を見ていて思う。自分が所有する山で将来いろんな人が集える場所を作り、遅さや不便さを楽しむような「24時間分の暮らし」を実感できるところにしたい。等々、様々な情報提供や意見が相次ぎ、広光さんも一つ一つメモを取りながら聞き入っていらっしゃいました。

 

ミュージカルであまりにも山の暮らしを美化し過ぎないか少し心配している。広光さんが感じたものがそのまま出てくるようなミュージカルになるといいなぁ。とても楽しみにしています。など期待の声も聞かれました。

次回のサロンは2月2日(月)18:00~です。