「プロとともに考える家づくり」
講師:島崎 義治(島崎義治建築設計事務所 代表、人間環境大学 教授)
場所:葵丘
講師の島崎さんは大阪生まれ。家づくりは家族との関係、地域や風土との関係を発見すること、そしてクライアントとの対話から要望の奥にある思いを捉えて、あるべき空間を作るのが建築家の役割と話す。
勉強会では、家づくりは間取りを考えることに終始するのではなく、物語をつくること。そのために、伝統や習慣からくる思い込みを取除くようにしている。また、千利休の七則を引き合いに、建築設計の奥深さについて話された。
交流会で質問に応えて、住宅の寿命は技術的なことよりもむしろ情緒的な側面によって左右する。いくら丈夫な家を作っても愛されない空間でなければ誰も受け継いで使い続けない。また、最善の設計をするには、永い年月に亘る暮らしから出てくる要望を受け入れる余地を持つことが大切だ。例えば、衣服であれば仕立てた時に体にぴったりの方が良いが、少しゆったりとしていた方が建築には良いと話された。