「プロとともに考える家づくり」


講師:丹羽 哲矢(一級建築士事務所 clublab. 代表)
会場:葵丘
講師の丹羽 哲矢さんは名古屋市生まれ。小さいころから絵を描いたり工作したりするのが好きで、中学生の時、丹下健三氏設計の代々木の体育館を知り、建築家を意識するようになった。住宅以外にも病院やオフィスビルの設計をしているが、大きさや用途が違ってもその空間の中で人がどういう気持ちで過ごすかを考えて設計していると話す。
勉強会では、3つの住宅の設計事例を紹介。最近、社会的には家を作るとういう感覚が減り、選ぶモノという感覚が広がっているように感じる。家づくりでは生活に対するこだわりや建築が人に与える影響などを考慮する必要がある。設計に当たって、施主の暮らし方や生き方について、模型などを使った対話の中から、施主が言葉に表せないところまで感じ取ることを大切にしていると話された。
交流会では、施主が「参加して自分が作った」という感覚が生まれないと、他人事になってしまい良い建築にはならない。また、1つの部屋で夏も冬も快適というよりは、1軒の中に涼しい部屋、暖かい部屋を組み込んで使い分けるのも1つとの解決策。永い年月使うために、トイレやキッチンなど生活に最小限必要な場所は段差がないようにしている。自分に依頼してもらえるなら、最初に予算と要望をはっきり提示して欲しい。要望だけを伝えられるとどうしても費用を抑えることが難しくなる。など、具体的に話された。