日々の活動

第一回目植生調査

10月17日、夕方まで刻々と雨脚が強くなるとの予報の中、兵庫県立人と自然の博物館より研究員の橋本佳延氏が「天使の森」該当地区の植生調査に来られました。
初めて現地に足を運んでいただく為、岡崎市街や額田地域のまちの様子、産業、人口の移変り、森林や河川の利用などを説明をしながら、東岡崎駅より1時間ほどで現地に到着しました。

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約13.5 ha の該当地区では全体を見回され、鹿が好んで食べる草はほとんど見られず、鹿が実際に生息していること、植林活動において鹿対策の必要性を話されました。
そして草や樹木の種類など、次々に記録をとられ、私達に分かり易く説明をしてくださいました。野草では、ギフチョウが好むカンアオイ(写真下)やコウヤボウキ、キッコウハグマ、マツカゼソウなどが観察されました。

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また、モデルとなる里山のデータを周辺から得る事ができればと近隣の高野御前山にも入り、コジイやヤブニッケイなどの樹種が見られました。
その後、本宮山へ向かいましたが、雨と霧が濃くなり、調査を終えました。

建築家と考える 家づくり勉強会 第1回~第12回

第12回 2012.10.24

講師:中島 弘人(中島プランニング 代表)

場所:葵丘

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講師の中島さんは岐阜県生まれ。大学時代に美術を専攻しており、色への関心が強い。設計にあたっては温かみがあって家族で楽しく過ごせることを大切にしていると話す。
講演では、施主の夢を実現、具現化することが建築家の1つの役割とし、模型などを使いながら、シンプルでモダンなデザインを中心にコストを抑えながらも快適で、メンテナンスが少なくて済むような家づくりについて話された。
交流会では、人口減少していく社会において、既に800万戸の空き家がある。それらをもっと活用するためにも建築家の活躍が期待される等の減築やシェアハウスの提案など、市場の可能性について様々な意見がでました。

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第十三回目

10月1日は、山本さんの林業の話から始まりました。
山から丸太を切り出し市場で現金化しているが、木材価格が低迷しているため、山主にはほとんどお金が入らないという厳しい現状を話されました。

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参加者からは、日本がグローバル経済の中で三河地域の産業が転換期を迎えている。欧州の先進諸国は富の蓄積があり成熟した社会を作りつつあるが、日本の住宅などは果たして資産といえるものがどれほどあるのだろうか。まちの財産として受け継いでいけるような住宅が増えていかないと、まちも社会も成熟していけない。住民が高齢化していく中で、山間地であれ市街地であれ、高齢者を取り込みながら魅力あるまちづくりが必要。などの意見がでました。

11月は5日の月曜日になります。
地質学を研究されている武田美恵さんの話より始まります。

展覧会の準備

9月12日に環境造形を手掛ける土屋公雄APTのメンバーが額田地域を訪れ、天使の森アートプロジェクトが動き始めました。

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今回は今秋に予定している展覧会に向けた調査とカメラマン石山氏による天使の森の撮影。
石山氏は9月24日まで滞在し、不順な天候の中シャッターチャンスを待ちながら、粘り強く意欲的に撮影されました。

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+++++展覧会情報+++++

天使の森/土屋公雄APT展(仮称)
2012年11月28日(水)~12月8日(土)
12月1日(土)レセプション
会場:葵丘

第十二回目

9月3日は、「天使の森」について森全体の植生調査が今秋から始まることや、近隣流域と連携したアートプロジェクトを企画していることなど、プロジェクトの進捗の紹介から始まりました。

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アートプロジェクトについて参加者からは、自分でさえ子供の頃に日常的に自然の中で遊んだことが少ない。ましてや今の子供たちは自然に触れる機会が限られているので、アートを介して自然と親しむきっかけになると良い。額田にホームステイして、自然の中でのアート体験なども面白いのではないか、といった意見がでました。

また、額田地域の活性化においては、従来からの地場の産業に加え、新しいものにも取り組む必要がある。いづれにしても、商品を購入してくれるファンをつくる工夫をし、生産販売をする側の意識も備わっていることが必要。それに加え、地元の魅力を掘り起し他地域へそれを広める人、例えばタイシルクのジム・トンプソンのような能力を持った人の協力も大切だ、など様々な意見がでました。

10月は1日の月曜日、18時からです。

第十一回目

8月6日は当会代表、小原の「天使の森」の話から始まりました。

参加者より、この地域を持続的なものにしてゆくには、小さな単位の経済活動が連携して循環していくような組み立てが欲しい。額田でなければ体験できないもの、食べられないものを作っていくこと。貴重な自然資源について理解を深められる展示場所など、訪れる人たちの知的好奇心を満足できるようにしたい。

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また、昔の人たちが使った道を整備してトレッキングコースにしたり、例えば鳥居強右衛門(とりいすねえもん)が長篠城に戻るときに通った道をたどるのも面白いのではないかなど、額田地域の魅力について意見が次々に出ました。

9月は3日の月曜日になります。

7月7日上映会の報告

額田のcafe くらがりにて、「シェーナウの想い」の上映会を開催しました。

この映画は、チェルノブイリの原発事故をきっかけに、『住民が電力供給会社を作ってしまった!』というドイツのドキュメンタリーです。

原発賛成・反対、双方の立場から意見を主張し、民主的な手続きを踏み、時間を掛けて議論を深めていくシェーナウ村の人々の姿が力強く印象的でした。

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映画上映後は、参加者からの提案で4〜5人のグループを作り、映画の中で語られているシェーナウ村の人たちのさらなる3つの夢、(1)世界の原子力発電を廃止する(2)自然エネルギーへの速やかな転換(3)世界の人の公平なエネルギー利用について、これから自分たちにできる事や課題について話し合いました。

建築家、染色家、農家、市議会議員、バーテンダーなど様々な職業の人たちが意見を交わし、充実したひとときを過ごしました。

第十回目

加藤さんの自宅の家づくりの話から始まりました。

三河の山を取得して、そこから木を切り出して地元で製材。予算に限りがあるので、材料の調達から施工まで自分で出来る所は自分でやり、大工さんと二人三脚で建てた。名古屋から山の中に移り住み、10年が経ち、人との交流の中で同じような家を建てたいという人が出てきたが、その大工さんを紹介しようにも既に他界していて術がない。

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参加者からは、プレカット化が進んだこの十数年のうちに、伝統的な技術を必要とする住宅建設は激減し、手刻みで柱や梁の加工をするような技術の継承が難しくなっている。森を守るには森の木を使う技術の継承が必要。それにはそれを求める施主がいなくては成り立たない。つまる所、木の良さを体感し、情緒を養い、教育が大切。今の子供が家を建てるまでに20年。
など等、様々な意見が交わされました。

8月は6日の月曜日になります。

第九回目

木村剛也さんの27曲がりの話から始まりました。

現在、27曲りスタンプラリーを企画中の木村さん。矢作橋をはじめ歴史ある場所、歴史資産を活用しないのはもったいない。そもそも、それを市民が大切に思い、楽しまなければまちの魅力は出てこない。
魅力あるまちづくりを後押しする資料基盤となるアーカイブを充実させていきたいと話されました。

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これまでに収集された地域の古い地図や写真などを紹介され、参加者より岡崎で長い年月の中で伝えられてきた建物や街並み、それに加え歴史上の人物を語り継ぐなど、目に見えない歴史資産も大切にしていきたいと、様々な意見が出されました。

7月は2日の月曜日になります。

7月7日上映会のお知らせ

額田のcafe くらがりにて、「シェーナウの想い」を上映します。

これから私達がどのようなエネルギーを選択したらよいか、どういうライフスタイルにシフトしていったらよいか等、ドイツの小さなまちシェーナウのドキュメンタリー映画を通じて、皆さんと考えてゆきたいと思います。

日時:7月7日土曜日 17時開会、17時30分〜18時30分上映。
   *上映終了後は懇親会を予定。

会場:岡崎市石原町字牧原日影3 cafe くらがり

会場費:1000円(スイーツ&ドリンク付き)

定員:20名

問合せ:0564-83-2232(11:00〜17:00)

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